2010年5月22日土曜日

東証全業種の相関を計算してみました!



2013/08/06 更新
2012/12~2013/07の期間のデータはこちらにあります。

投稿はこちらをご覧ください。



東証の時系列データから全業種の終わり値(前場、後場)データをダウンロードし、その全部について相関を計算してみました。

何の役に立つの?
と思われた方は、次の投稿をご覧ください。
分散投資
モダンポートフォリオ理論
リスクってなに?
個人投資家はどうしたらよいか?
絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その1)
絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その2)
絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その3)
ポ-トフォリオによる収益要因分析

プロの世界では、日常的に計算されているのでしょうが、やってみると面白いことがいろいろ分かります。

負の相関で最も絶対値の大きかったのは、空運-精密の相関でした。
相関係数は-0.8です。

空運?
そうです。
日航です。

空運は、精密と相性が悪いだけでなく、ほとんど全業種との相関が低くなっています。

まあ空運は止めといて、つぎに目に付いたのが銀行です。
ニュースを見ていると都民銀行はじめ、なんとか黒字になっているようですが、他の業種との相性は悪いです。

ということで、銀行-食料の組み合わせを取り上げたいと思います。
面白い組み合わせでしょう!
相関係数は、-0.5です。

図に示したのが、この1年間の推移状況です。
銀行の右肩下がりが目立っています。

ポートフォリオは、銀行と食料の株式を組み合わせたものです。
2業種の変化に対して、ポートフォリオはかなり振れ幅が小さくなっているように見えませんか?

定量的には、
銀行の標準偏差 9.7%
食料の標準偏差 4.3%
ポートフォリオの標準偏差 2.9%
リスク低減効果が顕著にあらわれています。   

銀行については、リスクが1/3以下になっています。

このポートフォリオでは食料株1株に対して銀行株1.8株にした場合が、最低の標準偏差となっています。

ちなみに1:1の場合、ポートフォリオの標準偏差は3.1%に増えます。

この組み合わせは儲かるの?
って言われると、ボチボチです。

目的はリスクコントロールにありますから、リターンを下げずにリスクだけ減らせると考えてください。
使用した全相関のデータは、こちらにアップしています。
最近痛手を受けている方へのささやかなプレゼントです。

参考に次の投稿もご覧ください。


モダンポートフォリオ理論の具体例(その1)

モダンポートフォリオ理論の具体例(その2)



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