2010年5月26日水曜日

絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その3)



AとBがまったく逆の動きをする(相関が-1)場合はどうなるでしょう?
驚くことに、リスクを0にできるのです。

図3において、Aが100%の点からBを徐徐に増やした場合、ポートフォリオは、線分GをAからH方向に動き、HにおいてはBよりも大きな期待収益率を実現するとともにリスクは0となります。

なぜそうなるのかは、図4を見てください。
AもBも変化しつつ右方向へ向けて増加傾向を示しています。

しかし、うねりの方向はまったく逆です。
したがってこの2つを合成すると、うねりの大きさは打ち消し合って小さくなり、AとBの保有量を調整すればまったくうねりはなくなり、その結果、単調な右肩上がりの直線だけになります。

これがモダンポートフォリオ理論がリスクを減らすことができる原理なのです。
多少あやしい説明でしたが、「そんな感じ」で理解していただければ嬉しいです。


絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その1

絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その2



参考:
東証全業種の相関を計算してみました。

モダンポートフォリオ理論の具体例(その1)

モダンポートフォリオ理論の具体例(その2)

東証全業種の相関データ


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