「たまごを一つの籠に盛るな!」とはよく言われている言葉です。
なぜかを検証してみましょう。
たまご運びの100m競走をするとします。
運ぶたまごは10個。
AとBチームそれぞれ2人います。
Aチームは足の速い一人が10個を一つの籠に入れて走ります。
Bチームは2人がそれぞれ5個ずつを運びます。
勝者はたまごを多く運んだチームです。
同じ個数の場合は、より早く運んだチームとなります。
走る環境は同じですから、途中で転んでしまう確率は各走者とも0.5とします。
ヨーイドン!
結果は?
Aチームがころんでたまごを割ってしまう確率は 0.5
Bチームが2人ともころんでたまごを割ってしまう確率は 0.25
となり、たまごが届けられる確率は分散した方がはるかによいことがわかります。
一方、何個のたまごを届けられるかの期待値は
Aチームがたまごを届けられる期待値は
確率0.5で10個届けられるので 期待値は5個
Bチームの期待値は
確率0.25で10個届けられるので 期待値2.5個
確率0.5で5個届けられるので 期待値2.5個
期待値の合計5個
したがって分散したからといって儲かる(勝てる)わけではありません。
これが分散の効果なのです。