2010年5月24日月曜日
モダンポートフォリオ理論の具体例(その2)
東証の全業種の相関から抽出した相性の悪い(相関の低い)銀行-食料のデータを使用しています。(このデータはここにあります。)
前回のデータを使い、もし銀行のリターンが3%だったらどうなっていたかを図にしてみました。
リスク(標準偏差)の値に変更はありません。
銀行 9.7%
食料 4.3%
リターンは、
銀行 3%(お化粧させました。)
食料 6.3%(変更なし。)
銀行-食料のポートフォリオについて、保有比率を100%-0%、90%-10%、・・・、0%-100%に変化させた状態をピンクの点で示しています。
注目していただきたいのは、銀行60%-食料40%の点です。
このポートフォリオのパフォーマンスは、
リスク 2.9%
リターン 5.6%
いかがでしょうか。
リスクが、銀行では1/3以下、食料では2/3と大幅に低下しているものの、リターンは食料の6.3%から僅かに0.7%しか低下していません。
これがモダンポートフォリオ理論によるリスク低減効果なのです。
なお、最適な保有比率を求める場合は、国債などの無リスク資産(X軸の0位置)について、リターンを1.3%とすると、図上に国債の位置をプロット(Xが0,Yが1.3の位置)し、その点からポートフォリオの放物線に接線を引き、接したところが最適な保有比率となります。
モダンポートフォリオ理論の具体例(その1)
(絵で分かるモダンポートフォリオ理論(その2)参照)
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