2018年8月18日土曜日
セカンドライフの資産運用のノウハウ(金融機関に騙されるな!)
金融庁前長官ならずとも、金融機関(銀行、証券、保険)の「あくどさ」には腹が立ちます。
「素人を騙すのもいい加減にしろ!・・・」と私はちっちゃな声で叫んでいます。
腹黒いおじさんが、これをしていたら、殴り込んでやろうかとも思いますが、美しいお姉様が、何の屈託もなく、笑顔で接客しているのを見ると、何故か黙ってしまうのが、我ながら情けない・・・
結局窓口のお姉様は「マニュアル」どおり接客しているのであり、それほどの腹黒さはないのかも知れません。
それに金融の知識や経験もショボそうだし。
>>お姉様の説明
投資の経験が無い初級者の方は、投資信託が一般的・・・云々
年金が少ない方は、毎月分配金が出る投資信託がお客様のニーズに最適です・・・云々
今は超低金利ですから、円よりも金利の高い外貨で運用されてはいかがですか・・・云々
今円の定期預金の金利は0.01%ですが、米国債の利回りは2.9%もあります・・・云々
この辺はすべて一般論であり、お客様は「そうだよね~」と納得。
でも、なぜ投資信託なの?、なぜ毎月分配型なの?、なぜ外貨なの?としつこく聞くと、たぶんその後の説明はしどろもどろになるのかも。
そこでFPとしてお客様がすべき賢い質問の仕方をお教えします。
①ここで取り扱っているすべての商品をテーブルに出して、それぞれについてリスク(σ)とリターン(期待収益率)を説明し、ベストな商品を1つ選んで教えてください。(もしお姉様が標準偏差σが分からないと言ったら、分かる人をお願いしますと言いましょう。)
注意
リスクは標準偏差σで定量化されており、多くの投資信託では数値が公表されています。公表されていない投資信託はヤバイと考えて良いでしょう。この値が10%なら、100万円を投資した場合、1年間に10万円を損する可能性があることになります。
②すべての商品を並べるのは大変でしょうから、販売手数料と信託報酬が安いベスト10の商品だけについてリスクとリターンを説明してください。
と言いましょう。
はっきり言って、投資商品を選ぶ際に、銀行が聞く投資経験などは、あろうとなかろうと、どうでもよくて、お客様のすべては「儲かるもの」を買いたいのです。
若い人も、そうでない人も、独身の人も、子供が居る人もみんな「儲かるもの」を買いたいのです。
どこに「儲からなくてもいいですよ。」と言う人がいるのでしょう。
ですから、商品を選ぶときに、投資家の個別のニーズはどうでもよいのです。
投資家のニーズとは結局、「儲かりそうなものだけ教えてください。」ということなのです。
でも私(川島FP)も、答えとしては「それは分かりません。」となります。
そこで投資商品の賢い選び方は、次のようになります。
この選び方は誰でも同じです。なぜならみんな「儲かるもの」を見つけたいのですから。
①販売手数料と信託報酬が安い投資信託(信託報酬は0.1%以下)
②分散投資(構成銘柄が1000以上、スマートβなどのテーマ型はダメ)
③純資産残高は1000億円超
これで取りあえず儲かりそうな商品を選択します。
たぶん銀行にはそんなものありませんと言われるかも知れません。
当然でしょう。初めから銀行で買うことなんか想定していませんから。
注意
ETFは銀行で販売されていません。
銀行は信用にあぐらをかいて、投資商品を右から左に売る手数料稼ぎ機関なのです。
だから金融庁が怒っているのです。
金融庁資料
投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIを用いた分析
投資信託の販売会社における比較可能な共通KPIについて
顧客本位の業務運営に関する原則」を採択し、取組方針・KPIを公表した金融事業者のリスト
日経記事
投信販売、「成果指標」で悪しき伝統は変わるか
金融庁が銀行に突き付けた「7原則」
朝日新聞デジタル
3メガバンクの投信、4割の客が損失 2割台の銀行も
はっきり言って、投資商品の選び方は一つしか無く、できるだけ「儲かりそうなもの」をえらべばよいのです。
儲かりそうなものとは、ウォーレン・バフェット氏ご推奨のETFです。
参考
ウォーレン・バフェット氏が選んだ投資信託
優良なETFは投資信託の中の極々一部ですから、金融商品の99%はクズと言って良いのです。
したがって銀行のおすすめする「お客様のニーズに合った投資商品」は、ほぼ100%ババを掴まされる結果となります。
銀行が扱っている投資商品はクズしか置いていないのです。なぜなら優良な商品は、銀行がまったく儲からないから、売っていないのです。
したがって、投資の勉強をするのなら、優良な1%の投資信託だけを知ればよく、クズ商品の知識がどれほどあってもムダなだけです。
反論がてんこ盛りで来そうですが、投資オタクの言い分を聞いても「儲かり情報」はなにもありませんから、ハイハイと聞き流せばよいのです。
最後に、投資において定年後の方と現役の方にはやはり違いがあり、それは自分自身で稼ぐ力があるかどうかにより、取れるリスクが違うことです。
こちらに書きましたが、現役の方は、労働により資産を生み出しますから、その分リスクは大きく取れます。
そこでその違いをどのように投資に反映するのか?
前記のとおり、投資は「儲かるもの*」をまず選びます。(*クズではない優良な商品)
株式タイプの優良な投資信託 A商品(リスク30%)
債券タイプの優良な投資信託 B商品(リスク3%)
この両商品を定年後の方が1000万円購入する場合、1年間に取れるリスク額が100万円とすると、株式タイプのAだけに1000万円を投資すると、リスク額が300万円となりますから、これではリスクの取り過ぎです。
したがって、定年後の方は、株式タイプのAを「333万円しか買えない」のです。(残りの667万円でBを購入)
一方現役の方の取れるリス額を300万円とすると、株式タイプのAを1000万円まで買えることになります。(株式だけではどうかと思いますが・・・)
以上より結論として、投資は誰であろうと、まず「儲かるもの」を選び、後は自分の取れるリスクの範囲で、その商品を買うのです。
「お金はあるからもっとつぎ込みたい」と考えるかも知れませんが、地獄の入り口がそこにあるのです。
あらゆる投資家には、取れるリスクに限界があり、投資の相談を受ける側はまずそれを聞いて、見極めなければなりません。
ですから銀行がまずお客様に聞かなければならない「ニーズ」とは、「今後5年間の日常生活に支障の出ない最大の損失額はいくらぐらいですか?」となります。
この質問の結果、「お客様が投資できる上限はここまでです。」とはっきり言ってくれるところは信用してよいでしょう。(たぶんどこにもない・・・のかも)
参考
「どれだけ顧客本位か」で金融機関が選別される時代に
投資は自己責任でお願いします。
・・・その2
・・・その3
投資や家計全般のご相談についてはこちらをご覧ください。