2018年5月31日木曜日
これはおすすめだ! バンガードの新ETF
[ニューヨーク 21日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 世界第2位の資産運用会社バンガードは、米国で初めて世界中の債券に投資する上場投資信託(ETF)を設立する計画だ。
バンガードについてはこちらをご覧ください。
バンガードは、1976年に初の個人投資家向けインデックスファンドを売り出し、「インデックスファンドと言えばバンガード」が投資の世界の常識になっています。
現在の運用総資産約5兆ドル(約534兆円)は、日本のGDPにほぼ等しい金額です。
もう一つバンガードの大きな特徴として「低コスト」があげられます。
バンガードは、ファンドの出資者(投資家)がファンド運用会社(バンガード)を所有する構造となっており、この出資者への利益の還元方法として、全力で経費率を下げ続けています。
経費率の全米平均が0.62%に対して、バンガードの経費率は0.11%ですから、約8割引きの超格安な値段となっています。
米国籍投資信託の経費率の平均*(年率)
バンガードホームページより
具体的に、インデックスファンドに100万円を投資している場合、米国の一般の会社では、毎年6,200円取られますが、バンガードは僅か1,100円。
これが日本の場合は、毎年10,000円ぐらいぼったくられます。
さてバンガードの新ETF「バンガード・トータル・ワールド・ボンドETF (BNDW)」について。
ボンドとは債券のことで有り、投資先は米国の国債、社債などの他に米国外の債券にも投資をしています。(つまりこのETF1本で世界規模の債券投資ができます。)
債券のETFでは、こちらで紹介した「iシェアーズ®・コア 米国総合債券市場 ETF (AGG)」が超有名で、純資産総額約557億ドル(約6.1兆円)、経費率0.06%。
トータル・ワールド・ボンドETFの経費率は0.1%以下とアナウンスされていますが、米国以外の外国債券を含むため、手間暇がかかるので、0.06%まで下げるのは無理かも知れません。
でも株式投資のリーサルウェポンである「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」と同様に、債券も「トータル・ワールド・ボンドETF」これ1本あれば、他にあれこれ物色する必要がまったくありませんから、お気軽・お手軽債券投資の最終兵器になりそうです。
特に機関投資家にとっては、債券投資関係の人員が減らせますから、超人気になりそうな予感がします。
ETFでバンガードは、ブラックロック「iシェアーズ®」の後塵を拝していますから、このETFで逆転ホームランをぶっ飛ばすかも知れません。
またバンガードは、日本での直販に積極的ですから、今「トータル・ワールド・ボンドETF」が日本でも台風の目として注目されています。
このETFは、5月21日に米証券取引委員会(SEC)に申請されたばかりであり、購入可能時期は3・四半期以降となりそうです。
毎月分配型が大好きな投資家の皆様は、たこ足配当(特別分配)するようなばかげた商品はすべて止めて、「トータル・ワールド・ボンドETF」これ1本に投資されれば、リスクが低く配当も3~5%ぐらい稼げるかも知れませんから、私はおすすめします。
(たぶんどこの証券会社も、このETFをおすすめすることはないと思われます。)
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