2019年2月19日火曜日

海外投資家 「日本国債は儲かる!」


参考
2019/2/18 22:00日本経済新聞 電子版
「ドル建て」日本国債に資金、海外勢の買い拡大


このブログですでに「円はなぜ買われるのか?」で解説していますが、ドル-円の為替スワップにより、海外投資家は日本国債に投資することで3%超のリターンを得ています。

カラクリは、現在世界的にドルに対する需要が多く、為替市場で円とドルを交換する際に、ドルを調達する側(邦銀)が、米国国債の通常の金利に上乗せした金利(プレミアム)を支払っていることが原因となっています。

詳しい説明は「円はなぜ買われるのか?」参照

参考
なぜ海外投資家は日本国債に投資して3%超のリターンが得られるのか?
米ドルLIBOR  2.9%
円LIBOR            0.1%
上乗せ金利   0.5%
海外投資家の利回り=2.9-0.1+0.5=3.3%
(米国の長期金利が2.67%ですから、3.3%はかなり魅力的です。)

この取引(ベーシススワップ)は昨年12月に過去最高の2.1兆円にまでなっています。

国内の銀行がマイナス金利に喘ぐ一方、その銀行が海外投資家に3%超の利払いをしているのですから、バカじゃないのと言いたいのは私ばかりではないと思うのですが。

参考
銀行がバカなのではなく、生保などの国内投資家が海外投資のために、ドルがどうしても必要なので、泣く泣くこの取引をしているのです。(ロングドリームGOLDなどの一時払い外貨建て保険を買う人たちがこの取引の準主役なのかも?)

この状況は、マイナス金利に伴う構造的な問題で、国内ではリターンが得られないので、円をドルに替えて海外投資をしようと、機関投資家も個人投資家も目を血眼にして外貨投資をしようとしているからなのです。

政府日銀は、景気を底上げしようと円を大量にばらまいていますが、その結果、外貨投資が盛んになり、円安となったものの、一方「ジャパンプレミアム」により日本国債に人気が集まり、円買いが起こったため、予想されたほどのハイパーインフレにはならず、ドル円については適温環境となっています。

でも一旦「リスクオフ」の状況が発生すると、安全&高利回りの日本国債に投資資金が避難して来ますから、「ジャパンプレミアム円高」は今年も来そうです。




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