2010年5月30日日曜日

どうしたらよいか変額年金保険(その2)

◇その他参考意見

私は、変額年金保険は手数料の高い「投資信託」と考えています。

死亡保障や、個人年金がセットされているので、そのようなニーズがある方(おまかせが気楽でよいと思われる方)には適切ですが、将来の老後資金が目的であるなら、やはり増えてもらわないと困る商品だと思います。

運用利回りについて、1%の利回りなら30年で元本が1.35倍ですが、3%なら2.43倍、5%なら4.3倍にもなります。

変額年金保険は申込手数料や信託報酬はありませんが、運用関係費(資産運用コスト)と保険関係費(死亡保障のためのコスト)で毎年3%程度差し引かれます。

現在、3%の運用利回りを安定的に確保しようと思ったら、極めて困難です。
したがって、現状では変額年金保険は保険会社は設けても契約者はぜんぜん儲からない商品なのです。

ですから人気がなく販売を停止しています。

早期解約では8%程度の解約控除が取られますが、3年間そのままでいたら、運用関係費などで9%も取られてしまいます。

変額年金保険は長期運用の商品なので、手数料の1%、2%の差が年金額に極めて大きく影響するため、手数料が安いことが絶対の条件です。

投資信託にはノーロード(申込手数料なし)、信託報酬0.6%程度のものが多くありますから、同じ投資対象で同じリスクを取るなら、手数料が安い投資信託をお薦めします。

さらに、現在は国内の金利水準が最低レベルにあり、もし変額年金保険の運用対象が国内債券なら、債券価格は高いレベルにありますから、解約またはスイッチにはよい時期にあります。
(市場価格調整率がかけられますから、元本割れになると思いますが、現時点の損失と20年後、30年後の利益をよく考えましょう。)

また、円高が続いていますので、国内の株式、債券投資のものから外国株式や債券にスイッチし、契約を継続することもよいと思います。

注:投資信託も銀行や証券会社が薦めるものは、みな申込手数料や信託報酬が高いものばかりなので気を付けましょう。

なを投資判断は自己責任にてお願いします。

参考として「投資信託の選び方」をご覧ください。


参考

個人年金保険契約者に迫り来る市場価格調整率の恐怖

確定利回り43%・・・なぜ使わない!

儲けたい人のためのETF講座



投資や家計全般のご相談についてはこちらをご覧ください。