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投資信託を選ぶときに「信託報酬」がいかに重要であるのかをグラフで示しました。
前提は、
投資元本 10,000円
利回り 5%(一定)
月額配当金 30円
手数料 3%
注 税金は考慮していません。
図は、横軸が投資してからの経過年数、縦軸が基準価額です。
図1は、毎月配当金を30円支払う投資信託として、
信託報酬が1.6%、1%、0.4%の場合のグラフを示しています。
注目は、信託報酬が1.6%のオレンジの線です。
30年間で、元本が8割以下(7,800円)にまで下がってしまっています。
元本割れですから、良い投資信託とは言えない状況です。
でもすでにかなりの配当金をもらっているのでは?
配当金は、図1では、どの場合でも投資元本に相当する累計
10,800円(税込み)を受け取っています。
オレンジの線は元本割れですが、配当金を加味すればまあまあかも知れません。
しかし、信託報酬0.4%の青の線では元本が14,900円にもなっています。
同じ配当金をもらいながら、信託報酬の1.2%の差により、
元本が49%も増えるのと、22%も減ってしまう違いが出てしまいます。
図2では、配当金をすべて再投資した場合です。
信託報酬1.6%は30年間で2.58倍、
信託報酬0.4%では3.72倍にもなっています。
100万円を投資していたら、その差は114万円にもなります。
信託報酬の1.2%の差により、投資元本を超える金額を信託報酬として取られてしまったことになります。
「プロによる運用」により確実に10%の利回りが確保されるのなら、FPとしても「信託報酬なんか気にすることはありません!」とアドバイスするのですが、素人にも負けてしまう「プロ」ばかりなので「投資信託はあてにならない!」「安い信託報酬こそがよい投信!」というのが客観的評価ですし、私のアドバイスなのです。
ですから投資信託の正しい選び方は、
1 儲かるかどうか「未来」は分からない(プロにも分からない)
2 ハッキリしているのは、信託報酬が安い方が、高いものより儲かる
3 投資信託は「分散投資の手段」として活用
4 果報は寝て待て、毎月貰うな!
5 ついでに「流行の投資信託に気を付けましょう!」
補足
手数料3%が無料(ノーロード)となった場合は、
図2の信託報酬0.4%の場合、投資元本は30年後に3.83倍となります。
100万円が投資元本とすると、約12万円もお得になります。
賢い投資家なら、ノーロード & 低信託報酬 が常識なのです。
参考
儲けたい人のためのETF講座(その1)
毎月分配型投資信託の今
投資信託の選び方
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