土地の値下がり、低金利、税制の優遇(住宅ローン+生前贈与)など住宅取得にはよい時期かも知れません。
でもチョット待ってください。
マンションや一戸建ては、その購入目的にかかわらず投資だってことを理解していますか。
なぜなら、購入した物件の価格は、変動します。住宅ローン残高を物件価格が下回ったら元本割れになります。最悪、ローンが返済できなければ競売されますが、その時点では大きな負債だけが残ります。
あなたのバランスシートを作ったら、資産としての住宅と負債としてローンが大きな比重を占めているのではないでしょうか。
住宅ローンによる長期の負債、土地価格の変動、建物の減価などを考えると住宅の購入は、人生において極めて大きなリスクのある投資と言えます。
住宅購入の目的は、もちろん住むためだと思いますが、長い人生には、住宅を売却し住み替えることもあるでしょうし、年金生活となったときに収入が不足し、住宅を担保に生活資金等を借りるモゲージローンというものもあります。
住宅は大きな財産であるかぎり、住み心地とともに投資という観点から検討されなければなりません。
投資の観点からは、リスクを減らし、リターンを大きくすること、そしていつでも売却できる流動性を考慮する必要があります。
【リスクの考慮】
住宅ローンを変動金利で借入している人が80%もいます。低金利が長期に続いていたためですが、金利については現在が最低であり、これ以上下がることはありません。
今後の可能性としては、2つあります。
低金利が続く場合と、上がる場合のいずれかになります。
「直面する巨大なリスク」で述べたように、数年以内に国債価格の暴落により異常な金利上昇が発生する可能性があります。
これはほとんど瞬時に起こりますから、住宅ローンを変動金利から固定に切り替えようとしても後の祭りです。
ギリシャの場合は、国債の金利が3%のものが7%から13%に上昇しました。
日本でも国債の金利が5~6%(住宅ローンはそれ以上)になることは十分ありえます。
世界の市場関係者は、このまま日本の低金利が続くと見ている人はほとんどいません。
虎視眈々と日本が第2のギリシャになる日を待っています。
リスクの2点目は、地震や火災による住宅の被害です。しっかり保険で備えるとともに、住宅の品質(耐震性)を第3者機関に評価してもらいましょう。
続く
住宅を買おうと思っている方へ(その2)
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