【リターンの考慮】
土地価格の上昇は予測できませんが、急激な金利上昇が発生しインフレとなった場合、円(現金、預金)の価値は下落しますが、株と不動産はインフレ・ヘッジとして有効です。
(インフレ時に長期低利(固定)の資金を借りて不動産投資をしていた場合、大きなリターンが得られます。)
見方を逆にして、リターン(将来生むと期待される純収益)から不動産価格を計算する方法があります。
不動産や債券の価格はDCF法(ディスカウンテッド・キャッシュフロー、収益還元法)により適正価格が計算できます。
簡便には 不動産価格=家賃(年)÷利回り
で計算できます。
購入物件近くの、同様な物件(駅からの距離、占有面積、グレード等)の家賃が10万円なら、利回りを5%とすると
、
適正なマンション価格は、
10万円×12÷0.05=2,400万円
となります。
利回りについては、不動産投信(REIT)の利回りなどを参考にしてください。
【流動性の考慮】
不動産は、持って歩けませんし、価格も高価なため、一般に流動性が低い資産です。
したがって、主要駅近くで需要が多い物件の価格が高くなっています。
定年後、終の棲家として別荘地のような交通不便な土地にわざわざ土地を購入される方もおられるかと思いますが、流動性がまったく無くなりますので、要介護状態となり、老人介護施設に入居したいと思っても自宅を売却できない可能性があります。
人生における大切な資産ですので、当面売却を予定していないとしても、資産価値を保全できる立地は十分考慮されるべきです。
続く
住宅を買おうと思っている方へ(その3)
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