2021年4月18日日曜日

NFTによるデジタル資産は投資対象になるのか?

 

世界最初の「ツブヤキ」が約290万ドル(約3億1500万円)で落札されました。

このツブヤキは、ツイッター社のCEO Jack Dorsey氏が、2006年3月21日にツイッターのシステム上で最初につぶやいたたった5つのワードです。



これはデジタルデータですから、100億回コピーしてもまったく同じものが作れます。

しかしこのツイートのオリジナルデータは、世界に1つしかないことが証明されています。

その証明とは、仮想通貨イーサリアムのERC721を使って処理され、このデジタルデータがオリジナル(唯一無二)であることが分かるのです。

参考
ERC721とは、代替不可能で世界に一つのトークン(NFT(ニフティー): Non-fungible token、ノン ファンジブル トークン)を作る標準仕様。この処理を通すことで一般的なデジタルデータがオリジナルであることを証明できるようになります。

つまり絶対にコピーできない仮想通貨の作り方と同じ処理をしているのです。

そこにはいわゆるブロックチェーン技術が使われています。

このNFTと同様の規格は世界中で開発研究が進められており、役所関係では登記簿などにも応用される予定です。

世界に一つしかないデジタルデータとなれば、たった5つのワードが3億円で落札されたように、コレクターはこぞってそれを欲しがるはずです。

これまではイチローのサインだったり、松井のホームランバットだったりしましたが、これからはNFT処理されたデジタルデータがコレクションの対象となりそうです。

すでに米国のアーティストBeepleのデジタル作品がNFT処理され、約75億円で落札されています。

この流れはアートだけではなく音楽業界や出版業界などにも広がりを見せています。

つまりこれは仮想通貨と同一であり、まったく価値のないもの(いくらでもコピーできるもの)を世界中が「金」のように有り難がっています。

そうするとやがてはそうしたガラクタを集めてETFが組成され、機関投資家をはじめとしてお金持ちたちはオルタナティブセクターに区分し買い始めます。

でもねNFTの暗号強度はそれほど強くはないので、一夜にして「無価値」に戻ってしまう可能性もあるのですよ。