2021年3月22日月曜日

投資を始めたい人のための講座(その1)

 

これだけ低金利が続いていると、預金なんてほんとうにばからしくなります。

参考

都市銀行の定期預金金利 0.002%

新生銀行の定期預金金利 0.01%

ソニー銀行の定期預金金利 0.02%

オリックス銀行の定期預金金利 0.25%


100万円を10年間預けても、金利が0.002%なら、利子は僅か200円。(1年あたり20円の利息)

これでは不安な老後生活のためにと思って必死に貯金しても、何の役にも立ちません。

かと言って、銀行や保険屋さんのすすめる個人年金保険も基準利率が0%ですから、まったく増えないことに変わりはありません。

一方積立NISA(私の場合)では、現状のリターンが30%もあります。しかも非課税です。

国も貯蓄から投資へと旗を振っていますから、貯蓄はほどほどにして、少し投資も考えてみようかと思われている方が増えています。

注意

積立NISAがこのようにハイリターンとなった原因は、1年前のコロナショック時、株価が暴落し割安となった時期に通常より多く取得でき、それが値上がりしたためです。

注意

一方1年前のコロナショック時、積立NISAの利回りが一時マイナスとなりました。(浮き沈みは当然あります。)


ということで、老後に不安を抱え、なんとかしたいと切実に思い悩んでいるあなた。

この際、多少のリスクを覚悟してでも、投資に一歩を踏み出そうとしているあなた。

なるべく早く投資を始めることで、10年後、20年後には大きなリターンが得られる可能性がおおいにあります。

注意

確実ではありませんが、株価は過去200年間、値上がり値下がりを繰り返しながら、平均6%程度で上昇して来ました。(その原因は、資本主義社会を構成する株式会社は、いつの時代も利益を上げるために必死で働き、その成果として株主に配当をもたらしてくれたからです。)


そこで投資を始めようとしているあなたのために、川島FPが単刀直入に投資指南を行いたいと思います。

でもご安心ください、スリル満点のジェットコースターにお乗せするつもりはまったくありません。

人それぞれにリスク許容度がありますから、安全重視の方、リターン重視の方それぞれに合った投資方法が選択できるように解説しますので、ご自分に合ったものをお選びください。


それでは投資を始めたい人のための講座その1

投資初心者の方が最初に学ぶべきことは、「投資に勉強はいらない!」ということです。

勉強して儲けられるのなら、ファンドマネージャーたちがサラリーマンをしているはずがないのです。

高偏差値のファンドマネージャーたちは(勝敗が明確に出るので)死に物狂いで勉強し、銘柄を選定しています。

その結果として全員が儲けられるようになったら、ファンドマネージャーたちは会社を辞めて、自分の腕一本で100億でも1000億でも稼いで、豪勢な暮らしをしているはずです。

しかし多くのファンドマネージャーたちの実態は、勝ち続けられないために、だらだらとサラリーマンを続けているのです。(たまたま儲けることができたラッキーな30%の人が、負けてしまった残りの70%のファンドマネージャーたちを養っているのが現実です。そして次の年は養った側が養われることになるのです。)

したがって投資のプロであるファンドマネージャー全員がこのような状況なのですから、ド素人が1、2年勉強したからと言って儲けられるはずがありません。

はっきり言って投資の勉強は、まったくの無駄な努力なのです。

参考

勉強しても儲かりませんが、世の中のお金の仕組みについては、理解力がとても深くなります。

参考

「勉強しても儲からない」ことを明快に説明した本として「ウォール街のランダム・ウォーカー」が有名です。


ですから、投資の勉強を始めるために、関連本や会社四季報などを買い漁るのは止めましょう。(お金の無駄です。)

ではどうしたらよいのか?

投資の神様ウォーレン・バフェットは、インデックスファンドを買って、持ち続けなさいと教えています。

この教えに従って、私の積立NISAの銘柄は外国株式インデックスファンドにしています。

参考

インデックスファンドとは、例えば日経平均を構成する225銘柄すべて(インデックス)に投資してしまうファンドであり、購入者はこれを小口に分けたものを買うことになります。つまり市場をまるごと買ってしまうような投資方法です。こうすると個別銘柄の大きなリスクを小さくする効果があります。


それでは段階を追って、投資初心者がどのようにしたらよいのかを説明します。

第1歩はiDeCo(イデコ)と積立NISAを使い倒すことです。(非課税制度を最大限利用する。特に税金をたくさん払っている方。)

多くの方がそれぞれこの口座を持っているのではないでしょうか。

お持ちでない方は、この口座開設が投資の第一歩です。

注意

積立NISAではネット証券がおすすめです。

口座をお持ちの方は、この見直しが第一歩です。


見直し方

①積立NISAの銘柄見直し

 積立NISAの銘柄は金融庁のお墨付きがあるので、全般に良い商品が多いのですが、バランス型のような高コストのものは避け、単一指数海外型インデックスファンド(例S&P500)などに乗り換える。

②iDeCoの銘柄見直し

  iDeCoの銘柄は9割が屑商品なので、こちらの投稿を参照し、信託報酬0.2%以下の外国株式インデックスファンドを選びましょう。(運営管理機関により、良い商品が少ない場合がありますから、とにかく信託報酬が安く、純資産額の大きいものを選びます。バランスファンドはおすすめしません。)

③iDeCoもNISAも株式に投資する

  両制度は長期投資かつ非課税なので、この利点を最大限に生かすためには、固定金利商品を選んではいけません。ハイリスク・ハイリターンの商品(株式)が最適となります。(リスクコントロールについては後述)

④iDeCoとNISAへの積立額の調整

  iDeCoは60歳まで引き出しできませんから、1万円程度を基準に積み立てましょう。ムリして限度額一杯までにしてしまうと、現金が必要となる、結婚や病気、退職等の際に困ることになります。

 一方NISAはいつでも非課税で解約できるので、こちらを重点に積み立てましょう。

⑤普通預金の残高維持

  公共料金や生活費などの支払い、そして病気などへの対応として、普通預金は手取額の3ヶ月分を常に確保しましょう。


その2につづく