2019年12月6日金曜日

金投資は儲かるのか?


若い世代の人たちに「金」投資が増えているそうです。

将来への不安があるためなのでしょうが、中国やインドでもあるまいし、国を捨てて移住するのなら分からないでもありませんが、たぶん「金」に投資をしている人たちは、そこまでの考えはないとは思います。

金投資はいつの時代も、一過性のブームとなりますが、まったく儲からないので、潮が引くように、静かに去って行くのが常なのです。

ですから高値づかみしないよう、「金」投資をお考えの方たちにアドバイスするため、この投稿を書いています。

関連する投稿は次のとおりです。

金投資


ちなみに金の年間産出量は約3,000tあり、この半分以上を中国とインドの2ヶ国で買い占めています。

中国とインドは、投資のためではなく「蓄財」が目的であり、インドでは娘をお嫁さんに出すときに持参金として持たせる風習があります。

中国では、隠し財産としての蓄財、あるいは米ドルの持ち出しが厳しく監視されており、現物の金のほうがコンパクトで国外に持ち出しやすいため買われているようです。


さて金の相場は現在どうなっているのでしょう?


グラフのとおり、金価格は2019年5月より9月にかけて急騰しています。
(グラフは1オンスのドル価格の推移を示しています。)

この金の急騰を切っ掛けとして「金は儲かりますよ!」とか言って高値で売りつける輩が雨後の竹の子のように出てきています。

そもそもこの急騰の原因はトランプ大統領であり、「米中貿易戦争」が投資家を不安にさせた結果、安全な金への投資が増えたためなのです。

その貿易戦争も妥協点を模索し、米中で腹の探り合いをしているため、いずれはソフトランディングするだろうと市場は楽観視しており、9月以来投資マネーは金から株式へシフトし、S&P500などの株式市場は最高値を更新しつづけています。


参考
私はつみたてNISAでMSCI コクサイに投資していますが、S&P500などの株高のお陰で利回りが13%に届きました。(ただし瞬間風速です。)

このグラフより、9月ごろに金を買われた方は高値づかみと言えそうです。

一方人生100年時代だそうですから、一生「金」を持ち続けていれば、たぶん・・・儲かるときが来るかも知れません・・・。

いずれにしろ「金」は短期で売買して儲けようとするのはまちがいです。

リーマンショックや世界恐慌が起こり、株式などに損失が発生したときに、不変の価値をもつ金を売って、その損失を埋め合わせるのが本来の金投資の意義なのです。

参考
格言「金は嵐の夜に輝く」

では、利子が付かなくても不変の価値を持つ金に投資したい人はどうしたらよいのか?


そうした方への私のアドバイスは、金ETF(上場投資信託)がベストです。

くわしくはこちらをご覧ください。

金ETFは現物の金投資に比較し、保管料は0円、売買はいつでもでき、価格はリアルタイムで知ることができますから、お手軽お気軽に金に投資できます。

注意
金の輝きとずしりとした重さがなんともたまらない人は、現物投資しか考えられないと思いますので、川島FPからのアドバイスは特にありません。とりあえず金庫をお買いになられたら良いと思います。

最後に、将来に不安がある若い世代の人へのアドバイスは次のとおりです。

1 国民年金、厚生年金はあなた方の老後生活をしっかり支える基盤となります。社会保険料をしっかり支払いましょう。

2 iDeco、つみたてNISAを最大限活用し、効率的な資産形成を図りましょう。

3 口コミや雑誌の儲かり情報を信じてはいけません。将来に備えて金融などの勉強をし、自分自身の判断力を養ってください。
(川島FPのブログはとても役に立ちます・・・(^^;))


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