2015年6月5日金曜日
超簡単・・・お金の運用法(その3)
<リスク10%~30%でも大丈夫な方のお金の運用法>
2015/6/13更新
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ファンドマネージャーをリタイヤした人たちは、自分のお金をどのように運用しているのでしょう。
何人かの方々を調べたところ共通している投資スタイルは「スロー投資」。
参考
現役プロの投資流儀
ポートフォリオはしっかり考え、資産配分はするものの、後は定期的なメンテナンスだけでほったらかし。
どうしてそうなったのか?
理由その1、日々成果を求められるトレーディングに疲れ果てたこと。
理由その2、結局、時間を味方にしたインデックス投資が最強であることが骨身にしみてわかったから。(モダン・ポートフォリオ理論に基づく分散投資こそが、最もリスクを小さく出来る投資手法であり、最強であることが、実戦を通じて血肉と化したから。)
投資の世界はありとあらゆる投資商品が有り、儲けるためのアイデアが無数に考えられて来ましたが、個人投資家に限ると、そうした投資手法は今一つの投資スタイルに収束しつつあります。
この投資の王道と言っても良い投資スタイルが「スロー投資」なのです。
「スロー投資」とは、投資対象を世界規模で広く分散し、できるだけローコストの商品を買い、後は定期的なメンテナンス以外は何があっても(リーマンショックや戦争などがあっても)いじらない。
世界規模での分散はリスクを抑え、買付手数料なし、信託報酬(経費率)0.2%以下、必要最小限度の売買とすることで投資にかかわるコストも極小。
そうすると、たぶん平均のリターンは5~6%・・・
(保証はできませんが、5年超の期間で見ると、こうなる確率は高いと思います。)
でも世の中の個人投資家は、どうしても「欲」に迷い、自称専門家や友人知人や株屋さんなどからいいかげんな情報を仕入れ、儲かり本なども読みあさり、当たると信じた株になけなしの虎の子を投じてしまいます。
たぶん本人は「絶対に儲かる」と信じているのでしょうが、自称専門家や友人知人や株屋さんがしっかり儲けているのかどうか、儲かり本の著者がお金持ちになったのかどうかについても少し調べてみた方がよいと思うのですが。
私の見た限り世の中の95%は「懲りない人たち」のようです。
何を隠そう、私もそうでしたから。
しかし投資の世界にも徐々にではありますが、投資の王道に目覚める人たちが増えて来ているようです。
では「スロー投資」のポートフォリオを考えて見ましょう。
基本は、配当のある「株式」と「債券」の組み合わせです。
株式については、バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)がおすすめです。
ベンチマークは、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス。
これは全世界の投資可能な市場時価総額の98%以上をカバーしており、先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されます。
これ以上ないほどの世界的な分散投資がこのETF1本でできてしまいます。
経費率は0.17%、純資産340億ドル(約4.2兆円)
2014年12月31日までのトータルリターン
1年間 3.97%
3年間 14.48%
5年間 9.38%
設定来 5.08%
標準偏差(リスク) 10.8%ですから、最悪の場合を考えると、
10.8%×2-5.08%=16.52%
つまり100万円を投資した場合、最悪1年間で16万5200円ぐらいの損失があるかも知れません。
TOPIXの標準偏差(リスク)が16.75%ですから、バンガードのVTはとてもリスクが低いと言えます。
参考
TOPIXの場合、100万円を投資すると、最悪1年間で17万7100円ぐらいの損失が見込まれます。(リスクが高い割に以外と損失見込額が低いのは、アベノミクスにより平均のリターンが15.79%もあったからです。)
次に債券投資でおすすめは、iシェアーズ®・コア 米国総合債券市場 ETF (AGG)です。
バンガードにもトータル・インターナショナル債券ETF(BNDX)がありますが経費率0.19%が気にくわないので、おすすめ候補からは外しました。
iシェアーズ®・コア 米国総合債券市場 ETF (AGG)についてはこちらに投稿していますからご参照ください。
参考
VTに対する相関 (期間 2013/1 - 2015/6/12)
VT-AGG 0.685
VT-BNDX 0.7436
したがってVT-AGGの組み合わせがよいようです。
iシェアーズ®・コア 米国総合債券市場 ETFの現状
純資産総額 約250億ドル(約3兆円) 2015/6/4
経費率 0.09%
加重平均クーポン 3.29%(保有する債券の表面利率の平均)
トータル・リターン 4.57%(債券運用により稼いだ実質利回り)
標準偏差 2.92%
参考
AGGのリスク(1年間の最大損失見積額)は、2.92%×2-4.57%=1.27%、100万円を投資した場合の損失見積額が1万円3千円程度ですから、リスクの割にはとてもよいリターンと言えます。(為替のリスクは除外しています。)
理想のポートフォリオとしては株式50%、債券50%となりますが、日本の個人投資家の場合為替リスクを考慮する必要があります。
また世界的にリスクオフとなった場合に、米国国債だけが避難先とはならず、日本国債にもかなりの投資マネーが一時避難をして来ます。
この状況への対応は次回に・・・
超簡単・・・お金の運用法(その1)
超簡単・・・お金の運用法(その2)
超簡単・・・お金の運用法(その4)
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