2010年5月12日水曜日

金投資


ギリシャ債務問題がなかなか決着しないため、為替や株式が大きく変動しています。
そうしたなかで、金は1オンス=1,233ドルを上回り最高値を付けています。

このような状況になると、商品先物業者たちが獲物を求めて動き出しますが、さて個人投資家は、金投資をどのように考えたらよいでしょう?

商品投資一般に言えることは、
○商品自体は株式会社のように価値を生産しないので、利息も配当もない
このため、投資としてはゼロサムゲームとなり、株式投資のように全員がハッピーになることはない
(先に投稿した「投資家は何を信じればよいのか」より、過去200年間で金の価格は14.67倍にしかなっていません。この間株式は880万倍にもなっています。)

○商品の価格は、需給関係により決定され、一時的な投機もやがては需給関係で決まる価格に収斂する

○投資家は商品の保有、消費を目的としていない(先物による差金決済)

したがって商品投資は、長期運用には不向きであり、資産運用の中心的な投資先としては適していません。

図は、過去30年間の金価格の推移状況です。
2005年以来、顕著な価格上昇が続いていますが、中国やインドなどの需要が急増したことと、リーマンショック等による運用資金の逃避先として金が買われたものと思われます。

この状況において、金はもっと上がるでしょうか?
私は未来を予測するのがへたなので、投資では失敗が多いのですが、金の価格はやがて落ち着くところに落ち着くというのが、私の見解です。

いつ頃そうなるのかは分かりません。
今の大波にのって一儲けできるかも知れませんが、現在は実需よりも投機マネーが価格を支配しています。

しかしいずれは実需家へ金を売らなければなりませんから、やがて価格は下がってゆくでしょう。
投資は自己責任でお願いします。


参考
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