前回の投稿では身も蓋もない内容で、多くの勉強熱心な投資家の方を憤慨させたのではないかと少し心配しています。
今回は(今回も)まじめな話です。
ジェレミー・シーゲルは、「株式投資」(長期投資で成功するための完全ガイド)の中で「長期投資では、あらゆる金融資産の中で間違いなく株式の利回りが最も高く、購買力を考慮した場合には債券の利回りよりもはるかに確実で予想しやすいということが明らかになった。」と述べています。
シーゲルは、過去200年間における主要な金融資産の利回りを収集分析し、この間に起こったバブルや恐慌、戦争等において株式投資がどのようなパフォーマンスを示したのか明らかにしました。
1920年代において米国は工業化による高度成長が続き、株式投資熱に沸いていました。
1929年3月にはダウ工業株平均が381.17ドルの最高値を付け、その年の後半から暴落がはじまり、1932年には41.22ドルまで下げ、多くの投資家が破産をしました。
このため、株式投資を推奨した人々は多くの批判を浴びましたが、ジェレミー・シーゲルによると、この間にも辛抱強く毎月15ドルづつ投資を続けたとしたら、4年以内には短期国債の利回りを超え、20年後には平均利回りは9%になり、30年後には13%を越え、途中でリスク回避のため長期国債に乗り換えた場合よりもはるかに大きな利回りを手に入れることができたと結論づけています。
もし200年前に、$1を投資した場合、株式は880万倍になり、長期国債は14,000倍、金は14.67倍になっています。
したがっていかに株式投資のトータルリターンが高いかを示していることが分かります。
この間のインフレ率を考慮した場合、株式の平均利回りは6.9%もあり、10年で資産が倍になる計算です。
そしてなおかつ、200年間の株式投資の利回りがほぼ6.6~7%で安定しており、このことは第2次世界大戦以降も同様(7.1%)で、過去200年間にあった産業構造の変化にもかかわらずパフォーマンスは一定だったことは驚きに値する結果を示しています。
以上から、結論として政治的、経済的な混乱(戦争を含む)があったとしても株価は長期的に安定して上昇し続ける。
とジェレミー・シーゲル先生はおっしゃっています。
200年ぐらい生きる可能性のある方は信じてよいと思います。