(グラフはクリックすると拡大します。)
「リーマンショックでわかる日本の投資家の特徴」の投稿にもデータを示していますが、この10年近くETFの残高がまったく増加していません。
この5年間で見ても2.5兆円近辺で伸び悩んでいます。
その原因は、販売会社として積極的に「売りたくない」商品だからです。
買付手数料なし(ノーロード)、しかも信託報酬が0.2%程度なのですから、コミッション(販売手数料)の稼ぎようがありません。
したがって、誰も売りたくないのも仕方の無いことかも知れません。
参考
投資信託の信託報酬が高止まりしている原因は、売ってくれる金融機関への販売手数料(コミッション)が割高となっているためであり、銀行や郵貯は投信の窓販によりがっちり儲けています。一方ETFはまったく儲からないので、証券会社だけ(金融機関では扱っていません)が細々と売っている状況になっています。
FPにしても懐事情として、投資信託の販売手数料(コミッション)で生活費を稼いでいる関係から、利幅のよい投資信託を「お勧め」していることと思います。
しかし、はっきっり言ってETFをお勧めするFPは「良いFP」であり、お勧めしないFPは「悪いFP」です。
投資のプロを自称するなら反論はないはずです。
いずれにしても、今後3年~5年程度で日本にもETFが普及してくることは米国の例からも明らかです。
私は「良いFP(^^;)」としてETFの販促に努めたいと思っています。
さて投資信託は一般に運用方針として「インデックス」を上回る投資成果を「目指す」としています。
でも大半の投資信託は「インデックス」に負けています。正確には「インデックス」に勝ち続けることはできていません。
その原因は2つあり、1つは「未来は分からない」ことと、2つ目は「高い信託報酬」を取っているためです。
アナリストやファンドマネジャーなどが精緻にマクロ、ミクロを分析し、未来を予測したところで、所詮自分の能力のなさを十分に承知した上でサラリーマンをしているのですから、成果は自ずと知れたものです。
未来は神様以外には分からないのです。
そして運用成果にまったく見合わない高い信託報酬を取っているので、貴重な投資家の資産は目減りしてしまうのです。
でもETFは違います。
未来なんかの予測はまったくしません。
ただひたすらにインデックス(指標)の動きに連動することだけを考えています。
したがって運用の仕事はほとんどありませんから、手数料(信託報酬)は格安となっています。
この結果、指標に対して連戦連勝することができます。(上図参照)
参考
東京証券取引所「分配金に着目したETF投資のご紹介」
参考
インデックス投資は初級者向けの商品と言われていますが、はっきり言ってそのように説明している株屋さんやFPは何も知らない初級者と言えます。
そのような説明をしている自称専門家の人たちは、投資の玄人は銘柄選択ができ、初級者は選べないからインデックスと考えているようですが、そうするとTOPIXなどのETFを買っている日銀や機関投資家は素人なのかな? もうすこし投資の勉強をし直してもらいたいですね。
参考
ETFが生まれた経緯
1987年10月19日にニューヨーク株式市場の暴落を発端に史上最大規模の世界的株価大暴落が起こりました。その際機関投資家はいち早く売り抜けることができましたが、投資信託を購入していた個人投資家はリアルタイムでの売買が困難なため底値でしか売ることが出来ず、機関投資家にくらべ極めて不利な立場となっていました。そこで市場の公平性を担保するためSECの指摘を受け開発されたのがETFなのです。
細部の説明は次回で・・・
投資や家計全般のご相談についてはこちらをご覧ください。
儲けたい人のためのETF講座(その1)
儲けたい人のためのETF講座(その2)
儲けたい人のためのETF講座(その3)
儲けたい人のためのETF講座(その4)
儲けたい人のためのETF講座(その5)
儲けたい人のためのETF講座(その6)
儲けたい人のためのETF講座(その7)
儲けたい人のためのETF講座(その8)
儲けたい人のためのETF講座(その9)
儲けたい人のためのETF講座(その10)
儲けたい人のためのETF講座(その10補足)