(図はクリックすると拡大します。)
前回は、ブラジルレアルに興味のある方に為替レートの推移状況を示しましたが、同様に高金利通貨である豪ドル及び南アランドについてグラフを作成しましたのでご覧ください。
図1は、高金利3通貨の「対米ドル」の為替レートの推移状況です。
2009年当初より3通貨は極めて強い上昇(通貨高)傾向を示しています。
2009年1月を基準とした場合、ブラジルレアルは28%、豪ドルは35%、南アランドは27%値上がりしています。
2009年2月に野村米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)が設定されていますから、この波にうまく乗ったと言えます。
この3通貨がなぜこのように人気なのかはよく分かりませんが、多分その主たる原因は日本人(ミセスワタナベ)がとても気に入っているからなのでしょう。
でも私の見方は、3通貨の魅力と言うより、米ドルの魅力のなさが原因だと思うのですが・・・
図1を見て分かることは、豪ドルの上昇が極めて強いことです。
すでにリーマンショック前の110%を大きく超え、120%超となっています。
米ドル側から見た場合、そろそろピークアウトするのではと懸念されています。
図2は「対円」の為替レートの推移状況を示しています。
図1とは傾向が異なり、リーマンショック後は比較的落ち着いた動きとなっています。
高金利通貨は短期的には大きく変動しますが、投資信託のような投資形態では短期的な変動はならされてしまいます。
3通貨につては、この2年間概ね95%から110%のレンジ内で推移しており、対円では値上がりしていないことが分かります。
さてこの3通貨、今後はどうなるのでしょう?
私の考えるシナリオは、次のとおりです。
○3通貨が上昇する場合
・米ドルがより弱くなるとき(QE3の開始など)
・円が暴落するとき(政情不安、国債の未達など)
○3通貨が下落する場合
・欧米が出口戦略を開始したとき
・中国にインフレまたは内乱が発生したとき
未来は分かりませんが、たぶんこのままず~っと上がり続けると言うことはないと思います。
高金利通貨に興味のある方へ(その2)
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