2010年5月13日木曜日

変額年金の市場価格調整率(その2)


今回は、少しの金利の変化で国債価格が大きく上下することを説明します。

図2は、債券価格と利回りの関係を示しています。

縦軸の数値の説明はつぎのとおりです。(前の投稿の図1をご覧ください。)
金利が一定とすると、債券価格は図1の各色の線上を償還価格に向けて一定のペースで上昇して行きます。
この色の線に沿った価格を基準にとります。

この基準価格からのズレを%で表したのが、図2の縦軸になります。
オレンジ色は0%になっていますが、これは常に金利が一定で推移した場合を示しています。
(常に基準価格と同じことを示している。)

図2の青の線は、金利が当初利率から-3%(金利低下)となった場合を示しています。
例えば、新発債購入後3年において、中途売却する場合、金利が3%低下していたら、債券価格は23%も上昇していることになります。

逆にピンクの線は、+3%の金利上昇を示しており、購入後5年で中途売却する場合、-14%の損失となります。

青とピンクの線は、満期に向けて0%に収束してゆくので、残存期間が少なくなると、債券価格のリスクは低下します。

このように債券価格は市場金利に大きく影響されます。
したがって、市場金利が高い(債券価格が安い)ときに購入するのがお勧めです。

ちなみに、変額年金で日本国債を主に運用している商品は、今が低金利ですから、割高な価格で購入していることになり、将来急激な金利上昇により、大損する可能性があります。

お薦めは、円高+高利回りの利点が活かせる外貨建て(外国債券)個人年金保険です。
投資は自己責任でお願いします。

参考
個人年金保険契約者に迫り来る市場価格調整率の恐怖


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