2010年4月22日木曜日

外国為替証拠金取引(FX)について

今書店に行くとFX関係の本が非常に目に付きます。
いわゆる「勝ち方指南書」のたぐいです。
そんなに儲かるなら人に教えずに自分で何億円でも儲けたらよさそうに思いますが、たぶん本を書いて売った方が儲かるのでしょう。(すこしひがみっぽいかな?)

FXブームとなった背景には売買が簡単なこととか、大きなリターンが期待できるなど、預金金利の低さに辟易している庶民にとって大きな魅力があるからなのでしょう。
そし一方で大きなリスクもあることを忘れてはいけません。

ここでは、米ドル/円の為替リスクについて分析してみます。(スプレッドは考慮していません。)

米ドルは、この1年間週の終わり値ベースで高値100.3円、安値86.41円(最安値は84.79円)でした。(変動幅は13.89円となります。)

高値のときに1万ドルをレバレッジ10倍で購入した場合、円換算の運用資産額1,003,000円、投資額100,300円となります。

この資産が安値になった場合は864,100円まで下がりますから、-138,900円の損となります。
したがって投資額を大幅に上回りますから、投資額が0円になる前にロスカットされてしまいます。

このときのリスク(標準偏差)は36.5%になります。
この期間の日経225INDXのリスクが10.3%ですから、レバレッジを3倍にすれば同レベル(11%)になります。

レバレッジを3倍とすると、投資額は334,000円に増加するので、1年間なんの心配もなくキャリーオーバーできます。

スワップポイントも4,380円付きますので利回り1.3%の外貨預金になります。
(銀行の米ドル外貨預金でこのような高金利の商品はありません。)

え! 3倍じゃ面白くない?
でも為替でプロに勝つ方法は「長期投資」以外にないというのが私の結論なのです。