ウォーレン・バフェットは投資の世界では「神」のように崇められている存在です。
投資会社バークシャー・ハサウェイの会長であり、学生時代に新聞配達等で貯めた1万ドルを元手に現在は数兆円まで個人資産を増やした世界一の投資家と言われています。
ウォーレン・バフェットについてはいわゆるバリュー投資に区分される投資手法がいろいろ研究されていますが、私の興味は彼の「無欲」な姿勢にあります。
ウォール街の金融マンたちが高額なボーナスを求めて、転職を繰り返していますが、10兆円に近い資産を運用しているバークシャー会長の年俸はたった10万ドル(約930万円)だけです。
彼のことをウォールストリートに対して「メインストリートの英雄」と言うマスコミもあります。
大金持ちだから高い給料はいらないのではとのやっかみもありますが、個人資産の99%は寄付することを発表していますし、日常生活も米国中西部の田舎町オマハで質素に生活していることから、贅沢とは無縁な生涯を送っているのは確かです。
「欲」に目がくらむと少しでも儲かる投資先はないかと考えてしまいますが、バフェットが投資先を選ぶ基準は10年20年先でも自分が欲しい物を提供してくれる会社にこだわっています。
市場として目覚ましい成長はないものの堅実的な経営が期待できる会社を選んでいるのでしょう。
バフェットの投資手法から、投資家としては逆説的になりますが「無欲」と「リスクコントロール」が最も大切であるというのが私が彼から学んだ教訓です。