2010年4月14日水曜日

秀才と強欲

東大卒業生の就職希望先が変化しているそうです。
これまでは上級のお役人コースが多かったと思いますが、今は外資系の投資銀行なのだそうです。

アメリカの優秀なMBA卒業生も起業するか投資銀行へ就職を希望する人が多く、年収が数千万円から数億円、ボーナスも破格なのですから当然でしょう。

さてこの秀才たちは、皆ハッピーリタイヤメントできるでしょうか。
いずれにしろ勝ってナンボの世界ですから、勝者も敗者もいることでしょう。

秀才たちがすべて勝者になれるわけではないことは、リーマンの破綻や、過去にはLTCM(天才トレーダーやノーベル経済学賞受賞者などで編成されドリームチームと言われたヘッジファンド)の破綻などを見れば自明だと思います。

結局投資の世界は確実なことはなにもなく、秀才だから勝てるわけでもなく、未来は常に不確実なのです。

LTCMにおいて秀才たちは、偏微分方程式を駆使し、あらゆる情報を集め、最新のコンピーターシステムを持っていたのでしょうが、あまりにも急激な市場の変化に追いつけずに、ただ呆然と保有資産が暴落して行くのを眺めていたと言われています。
そこには、秀才なるが故の「自信過剰」と「強欲」があったのではないでしょうか。

投資家たるもの、投資額の多寡にかかわらず身銭を投資しているのですから、一生懸命勉強し、どの投資先がよいか日々悩んでいることと思います。

しかしそこに「どれが儲かるか」という「強欲」があるとすれば、私の経験から、遅かれ早かれ火傷をするのは確実だと思います。

そこで私のアドバイスは「この投資のリスクは何か」「リスクを減らす方法は何か」を一生懸命考え実行したら、負けを少なくできるということです。

でも秀才も凡人も「強欲」には勝つことができなかったというのが歴史が証明している事実のようですね。


参考
本間宗久翁の相場三昧伝